ビートルズの歌詞で英文法学習
・ビートルズの歌詞の中によく見られる英語の表現、単語やフレーズを調べて英文法的にどれに該当するか分類してみました。
・ビートルズの歌詞の英語はわかりやすいのもが多く、文法的には関係代名詞や仮定法過去を使った歌詞が頻出することがわかります。例えば関係代名詞thatはThe Long And Winding RoadやAll You Need Is LoveやHappiness Is A Warm Gunなどに見られます。仮定法過去はIf I FellやIf I Needed Someoneなどです。関係代名詞のwhatも多用されています。
・ビートルズの歌詞の英語はgonnaとかwannaとか、ほかにも文法を無視して曲に収めることを重視した、あるいは語調を重視した言い回しや、韻を踏むためにナンセンスな歌詞になっていたりと、いろいろ興味深いところがあります。
・韻を踏んでいる箇所が多くなると、あまり深い意味がなくなる傾向?(意味より韻を優先)
・一見、二重否定に見えるけれども意味は二重否定ではなく、否定を強調している歌詞。ain’t got nothing butやI’ll never do you no harmなど
・副詞justがけっこう頻繁に使われている。(第8章 副詞参照)
・It’s Only Loveの歌詞に出て来るHaven’t I …?の疑問文のhaveは「持つ」の意味に限る(3-1-3.参照)
・Girlの1行目の歌詞やIn My Lifeの2番の歌詞のThere is no one compares with youでは関係代名詞の主格のwhoが省略されている
・Here, There and Everywhereの中に出て来る助動詞のneed
・I ain’t got nothing but love(3-1-3-3.参照)
・いろいろな曲に出て来るI’ve got to
・接続詞 Forがよく使われている
・gonna, wannaは書き言葉としては標準的ではないが、曲中に頻出する
・been gone(自動詞goの過去分詞)
・英国ではポリエチレンpolyethyleneはpolytheneが使われる
・A Hard Day’s Night中の最初の歌詞It’s been a hard day’s nightでnightなのに現在完了の継続用法になっている件
・Ticket To Rideではshe don’t care(3人称単数現在なのにsがついていない)
・Ge Backに出てくるshe’s got it coming
・Sexy Sadieに出てくるYou’ll get yours yet
・All You Need Is Loveの歌詞に見られる倒置と二重否定
・For No Oneの歌詞に見られるNo sign of love behind the tears cried for no oneと、Waitに見られるWe’ll forget the tears we’ve cried
・Get Backの歌詞Get back to where you once belongedでは、なぜto whereの部分は「前置詞+関係副詞」なのか
・my loveの意味が「僕の愛」ではなく「愛しい人」や「僕の恋人」という場合もある。→ I’ll Follow The SunやThis BoyやP.S. I Love YouやI Want To Hold Your Hand、Paulのソロの曲「My Love」などの歌詞に見られる。
・ビートルズのIn My Lifeの歌詞には省略された箇所がけっこうあります。
・ビートルズのI’m Downの歌詞で、We’re all aloneを、日本人の多くは「私達はみんなひとりぼっち」と訳してしまいそうです。
興味深い箇所は上記のほかにもたくさんあります。どこでもいいから自分で気になった歌詞のところを入り口として文法を深く勉強すれば理解しやすいと思います。こういったきっかけで学習すると頭に残りやすいです。このブログでは、著作権の観点から、歌詞のほんの一行あるいはそれ未満しか例文として引用しません。あくまでも自分の文章が主、引用箇所が副となるようにバランスをとらないと引用になりませんので。歌詞全体を把握したい人は市販の詩集やレコード, CD, DVD, Blu-ray付属の歌詞カードを参照してください。もっとも現代ではネットでググればいくらでも出てきます。自分の好きな音楽の歌詞を足掛かりに英語の文法を勉強することはとても楽しいです。楽しく学べて記憶にも残りやすいので一石二鳥かそれ以上です。
まずは第1章:英文の構造と構成要素から見てみましょう。
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