第31章 英会話表現の特徴

会話表現

第31章 英会話表現の特徴

この章では日常生活における英会話表現の特徴について学びます。慣用的な表現がたくさん用いられます。会話表現の文体と構造、語法などについて、いろいろな角度から見ていきましょう。

31-1. 平易な表現

リーダーなどに出て来る英語の文章に比べると、くだけた、やさしい表現が多く使われる。

(a) Aren’t you up yet?(まだ起きないの)
(b) What’s up?(一体どうしたんだ)

(a)は性格に書けば、Haven’t you gotten up yet?となるのでしょうが、会話ではbe upを使って簡単に言ってしまいます。
(b)の文では同じbe upが「(事が)起こっている」ことを表しています。

このように、やさしい単語の組み合わせが会話表現の特徴になっています。平易であるが簡潔なため、却って意味がとれないことがあるので、注意します。場面や文脈をよく見極める習慣をつけましょう。

会話体の文章は単文や重文が多い

会話体の文章は小説や随筆に出て来る文章よりも短く、1つの文章の平均の語数は5〜20語です。
また、小説や随筆の文章よりも単文が多用されています。会話の文章を抽出して文の構造を調べたあるデータでは、単文60%強、重文20%強、複文10%強、混文0%で、複文と混文はきわめて少ないという結果が出ています。

31-2. 短い単語の多用

会話表現は「話す、聞かせる」ものであるため、難しい単語、発音しにくい語句などはほとんど使用されません。短くて生き生きした語句が効果的に使われ、装飾的な気取った単語が使われることは稀です。

口語に多く用いられる動詞

米国のある大学の調査によれば、下記の動詞が口語の英語で最も多く用いられているとのことです。

be, blow, break, bring, call, carry, cast, catch, come, cut, do, drive, drop, fall, get, give, go, hand, have, hold, keep, lay, let, look, make, pick, pull, push, put, run, say, see, seem, send, set, shake, show, skip, slip, split, stand, stay, stick, strike, take, talk, throw, tie, touch, turn, walk, work

名詞、形容詞もシラブルの多い長い単語よりも短い単語が多用される。

assistance→aid compensation→pay
explosion→blast prohibition→ban

31-3. 群動詞の多用

難しい動詞が使われることは少なく、上の「口語に多く用いられる動詞」で挙げたような基本的な動詞と次に述べる前置詞(副詞)との組み合わせによる群動詞が多用される。

about, across, after, against, ahead, along, among, apart, around, aside, at away, back, before, between, by, down, forth, from, in, into, off, on, out, over, through, to, together, under, up, with, without

31-4. 語順

文章体の英語では、語順が一定の型をとっていますが、会話表現においては話し手の心の中でも最も重要な事柄が先に発言される傾向があります。そのため、原則に従わないような語順が多く用いられています。その結果、表現は感情的、強調的になることがあります。

(That’s) Strange, isn’t it?(妙ね)
Noisy isn’t the word for it.(騒々しいのなんのって)
Aha! (You’re) At it again, are you?(おやまたやっているね)
That’s what it is, I’m sure.(そういうことでしょう)
Too much! It’s too much.(あんまりだわ、あんまりだわ)
(It’s ) Monstrous! It really is.(わあ!ひどい)
(It’s or That’s) Disgusting! Isn’t it?(つまらねえ)

31-5.語句の省略

文章表現ではめったに省略されない文頭の主語や動詞などが、会話表現では省略されることがあります。また関係代名詞もよく省略されます。上の語順も一種の省略と見ることもできます。

Wonder if it wouldn’t even make a pretty hair ornament.(髪飾りにでもならないかしら(= 髪飾りさえもならないのかしら))<Iの省略>
Complaining as always.(相変わらず文句ばっかり言っているね)<You areの省略>

31-6. 短縮形の多用

会話では次のような短縮形が多く使用されます。

I’m, I’ve, I’ll, I’d, you’re, you’ve, you’ll, you’d, he’s, he’ll, he’d, she’s, she’ll, she’d, it’s, we’re, we’ve, we’ll, we’d, they’re, they’ve, they’ll, they’d, isn’t, haven’t, can’t, don’t, didn’t

短縮形を使わない切り口上

切り口上(きりこうじょう)とは、一字一句の区切りをはっきりさせて言う、改まった堅苦しい感じの言い方で、一般的には形式的で無愛想な言い方に感じる。次の短縮形なしの会話は、ある2人の対決場面となっている。

(a) You are such a bastard, Dylan Hardy! I will not talk to you any more.(あなたという人間は何たる卑劣漢なのだ。私はもう二度と口をききませんからね、ディラン・ハーディー)
(b) No, I am not. I am just being true to my own principle.(いいや、そうじゃないぞ。私はただ自分の主義・信条に忠実にしているだけだ)

31-7. 語の補足と添加

会話表現は思考と感情の表れであるから、時によっては強意語が使われたり、意味のない語が付け加えられたりすることがあります。

Your uncle certainly does like to sit up late.(おじさんはきっといつまでも起きていたがるよ)<doesが文を強調>
Well, well, it’s a great pleasure to meet you.(これはこれは、初めまして)<wellが会話らしい感じを出している>
“But the mouth of the vase is too small and base is too round.” “That’s what makes it so unusual. You’re really without taste ー just like your aunt here. It’s a shame, really a shame.”(「花瓶にしては口が小さすぎていやに胴が丸すぎるわ」「そこが面白いんだ。お前も無風流だな。まるでおばさんとそっくりだ。困ったものだな」)

31-8. 遠回しな表現・丁寧な表現

日常生活では命令的に聞こえたり、相手に唐突な感じを与えたりしないように考慮する必要があります。そのような時にはI’m afraid〜, I hope〜, I think〜などや、would, shouldなどを用いてやわらかく言うようにします。

Doctor, I’m afraid I haven’t much longer to live.(先生、どうやら私はあまり先が長くなさそうです)
I hope you’re not playing any tricks on me again.(また人を担がないようにしてもらいたいな)

31-9. 付加疑問

日本語の会話では「〜ですね」とか「そうですね」、「そうでしょう」といったような念を押す表現があります。英語ではこれを付加疑問文で表す。

You’re saying the same thing over and over again, too, aren’t you?(あなただって同じことばかり繰り返し言っているじゃありませんか)

次は英会話表現の発音について見てみましょう。

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  • 第29章:英語独特の会話表現
  • 第30章:英会話の決まり文句
  • 第31章:会話表現の特徴
  • 第32章:会話表現の発音
  • 第33章:覚えるべき会話表現
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  • 第39章:英語の咄嗟の一言
  • 第40章:話しかけるフレーズ
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  • 英国オリジナルアルバムの発表順に基づく索引
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