第3章 文の種類

英文とその構成要素

第3章 文の種類

文は動詞の種類で5つの型に分けられますが、この章では文の表す意味からみた文の種類を見ていきます。文は意味によって4種類に分けられます。平叙文、疑問文、命令文、感嘆文です。それぞれの文に肯定文と否定文があります。感嘆文には普通の否定文はありません。
日本語では、例えば疑問を表す場合、普通の文の終わりに「か」を付けて「〜ですか」とすればよいですが、英語ではS+Vの語順を変えるか、文の最初に疑問を表す語(doなど)を付けます。

ビートルズなどの洋楽歌詞に特に興味がない方は、下記の引用部分を飛び越えて文法のセクションへ↓

本章で引用しているビートルズの歌詞1行

ビートルズの歌詞に出て来るいろいろな構文

Eight Days A Week I ain’t got nothing but love
Revolution You ain’t going to make it with anyone anyhow(誰とでもどんなにしてもうまくいかないだろう)
Tell Me What You See If you let me take your heart(もしあなたが心を私にくれたら)
It’s Only Love Haven’t I the right to make it up girl?(僕には君と仲直りする権利はないのか)
Nowhere Man Knows not where he’s going to = He doesn’t know where he’s going to(彼がどこに行っているのかわからない)
Norwegian Wood there wasn’t a chair(そこには椅子1つなかった)
I’m So Tired I haven’t slept a wink(一睡もできなかった)
Let It Be When I find myself in times of trouble, Mother Mary comes to me(私が苦しみ悩んでいると、母メアリーが現れる)
From Me To You I’ve got everything that you want(あなたの欲しいものは何でも持っている)
Thank You Girl And all I gotta do is thank you girl, thank you girl(しなければならないのは君への感謝だけだよ)
Her Majesty But I gotta get a bellyful of wine(でもワインを十二分に飲まなきゃね)
Another Girl I’ve got nobody but you(君以外は誰もいない)
You’ve Got To Hide Your Love Away You’ve got to hide your love away(君は恋を隠さなければならない)
Drive My Car I’ve got something to say(何か言うことがある)
Think For Yourself I’ve got a word or two(文句の一つや二つはある)
The Word I’ve got it(それを持っている)
Good Day Sunshine I’ve got something I can laugh about(笑える何かを持っている)
And Your Bird Can Sing You tell me that you’ve got everything you want(君は欲しいものすべてを持っていると私に言う)
I Want To Tell You I’ve got time(時間はある)
Got To Get You Into My Life Got to get you into my life(私の人生に取り入れなければ生らない)
Getting Better I’ve got to admit it’s getting better(だんだんよくなってきていることを認めなければならない)
Good Morning Good Morning I’ve got nothing to say but “It’s O.K.”(「大丈夫だ」以外は何も言うことはない)
I’m So Tired I’d give you everything I’ve got(私の持っている物はあなたに全てあげよう)
Hey Bulldog You think you know me but you haven’t got a clue(あなたは私を知ってるはずなのに糸口を持っていない)
Dig A Pony Everything has got to be just like you want it to(すべてがあなたの望む通りにならなければならない)
I’ve Got A Feeling I’ve got a feeling(私はある感情を持っている)
Magical Mystery Tour Roll up, we’ve got everything you need(集まれ、私達はあなたが必要とするすべてを持っている)
One After 909 Then I find I’ve got the number wrong(その時私は番号を間違っていることに気づいた)
I’ve Got A Feeling Wondering how come nobody told me(どうして誰も教えてくれなかったのかと不思議に思う)
Hello Goodbye You say goodbye and I say hello(君はさよならと言い、私はこんにちはと言う)
Baby You’re A Rich Man What a thing to do!(なんてことをしているんだ!)
I’m Down How can you laugh when you know I’m down(俺が参っているのがわかってて、どうして笑うことができるんだ)

ビートルズの歌詞に出て来る命令文

Dig It
(ミュージシャンの使う言葉)
(I) Dig it! (それいいね)(= I like it!)

3-1. 平叙文

事実や考えなどをそのまま述べる文で、原則としてS+Vの語順をとり、文尾に終止符(Period)を付けます。平叙文には肯定文と否定文とがあります。

S+V+〜.

3-1-1. 肯定の平叙文

The sky is very cloudy today.(今日は空がたいへん曇っている)
We shut all the windows.(我々はすべての窓を閉めた)

3-1-2. 否定の平叙文

He will not be back before seven.(彼は7時前には帰らないでしょう)
I don’t study after school.(私は放課後勉強をしません)

3-1-3. 否定文の作り方

3-1-3-1. be動詞・助動詞のある文

The sky is clear.(空は晴れている)→ The sky is not clear.(空は晴れていない)
Jill can climb trees.(ジルは木登りができる)→ Jill cannot climb trees.(ジルは木登りができない)

can, have, have gotの否定文

① canの否定形は、アメリカ等ではcan notと離して書くこともありますが、イギリスではcannotのように1語で書きます。

② have [has] はふつう一般動詞として扱うが、イギリスでは「持つ」という意味で使われる時に、その否定文はbe動詞と同じくhave not [has not]を使います。ただし、「持つ」という意味以外に使われる場合には一般動詞として扱います。

I haven’t many friends in Tokyo.(英)

I don’t have many friends in Tokyo.(米)

I don’t have breakfast on Sunday.(英)(米)

③ 口語ではhaveの代わりに、しばしば(特にイギリスで)have gotが使われますが、この場合の否定文はhave not gotになります。

I haven’t got much money.(あまりお金を持っていない)

3-1-3-2. 一般動詞

動詞の前にdo (does, did)を置く。

S+do(does, did) not+V(原形)
She likes music.(彼女は音楽が好きだ)→ She doesn’t like music.(彼女は音楽が嫌いだ)
He arrived in time.(彼は間に合った)→ He didn’t arrive in time.(彼は間に合わなかった)

3-1-3-3. can’t, isn’tのような形の短縮形

is not→isn’t, are not→aren’t, was not→wasn’t, were not→weren’t, have not→haven’t, has not→hasn’t, had not→hadn’t, do not→don’t, did not→didn’t, can not→can’t, could not→couldn’t, will not→won’t, would not→wouldn’t, shall not→shan’t, should not→shouldn’t. am notについては、例えばI am notはI’m notとする。ain’tいう言い方がありますが、標準英語ではありません。ain’tは am notの短縮形ですが、最近ではis not、are not、have not、has notを短縮したものも含まれています。

そうすると、例えば、ビートルズの「Eight Days A Week」の中の歌詞「I ain’t got nothing but love」は、(イギリス英語ではhaveは「持っている」の意味に限って否定形はhave notにできるので)I have not got nothing but love → I don’t have got nothing but love =(have got = haveより) I don’t have nothing but loveとなり、口語では二重否定ではないのでI have nothing but loveとなります。このbut〜は「〜以外」なので、最終的に、「love以外は何も持っていない」と解釈することができます。もう一つの考え方は「nothing but = only」と見て、「I have only love」→「loveだけを持っている」→「loveしかない」と考えることもできます。いずれにしても同じような意味になります。

ain’tを含むビートルズの歌詞

Eight Days A Week I ain’t got nothing but love
Another Girl I ain’t no fool and I don’t take what I don’t want(俺は馬鹿じゃないから欲しくない物は取らないよ)
Helter Skelter You may be a lover but you ain’t no dancer
Yer Blues If I ain’t dead already(まだ今は死んでいないとしたら)
Revolution You ain’t going to make it with anyone anyhow
The Ballad Of John And Yoko You know it ain’t easy(まったく簡単じゃないぜ)
Roll Over Beethoven Ain’t got nothing to lose(失うものは何もない)
Can’t Buy Me Love Say you don’t need no diamond rings(ダイヤの指輪なんかいらないと言ってくれ)
Happiness Is A Warm Gun I know nobody can do me no harm(誰も俺に害を与えることなのできないさ)
Oh! Darling I’ll never do you no harm(決して君を傷つけたりしない)
Something That I don’t need no other lover(ほかの恋人)

3-1-4. not以外の否定語を用いた否定文

not以外に、never,hardly, nobodyなどを使って否定を表わすことができます。

He will never succeed in anything.(彼は何事にも決して成功しないだろう)
I could hardly follow him.(彼の言う事がほとんどわからなかった)
Nobody knows it.(誰もそれを知らない)

I think he will not come.とI don’t think he will come.

日本語で「彼は来ないと思う」という場合、英語では否定をできるだけ前に出して、I don’t think he will come.とし、I think he will not come.とは言いません。日本語で直訳すると前者は「彼は来るとは思わない」となり、後者は「彼は来ないと思う」となりますが、前者もふつうに「彼は来ないと思う」として差し支えありません。同様に、「彼は嘘つきではないと思う」は、I don’t think he is a liar.となります

3-2. 疑問文

疑問を表わす文では、ふつう主語と動詞の語順をかえるか、疑問を表わす語(do(助動詞)やwh-(疑問詞)など)を前に付けます。文尾には疑問符(?)を付けます。
疑問文は、どのような答えを求めているかによって次のように分かれます。

1 一般疑問文 聞く内容について、yesかnoかの判断を求める文
2 特別疑問文 ある事実について、説明を求める文
3 選択疑問文 2つ(またはそれ以上)の選択肢の中から1つを選ばせる文
4 付加疑問文 相手に念を押したり、同意を求めたりする文

3-2-1. 一般疑問文

3-2-1-1. be動詞・助動詞のある文

be動詞や助動詞を主語の前に出します。(文尾を上げて言います)

Be動詞+S+〜?

v(助動詞)+S+V+〜?

Are you married?(あなたは結婚していますか)ーYes, I am./No, I am not.
Can you play the guitar?(あなたはギターを弾けますか)ーYes, I can./No, I can’t.

3-2-1-2. 一般動詞の文

文の始めにDo (Does, Did)を置き、動詞を原形にします。(文尾を上げて言う)

Do(Does(三単現), Did (過去))+S+V(原形)+〜?

Do you know the fact? ー Yes, I do./No, I don’t.
Does he know the fact? ー Yes, he does./No, he doesn’t.
Did you know the fact? ー Yes, I did./No, I didn’t.

3-2-1-3. 否定の疑問文

be動詞・助動詞・一般動詞、いずれの場合もnotを主語の後に付けます。口語では短縮形を主語の前に出します。

Are you not careful? [Aren’t you careful?] ー Yes, I am./No, I am not [No, I’m not].
Could you not meet him? [Couldn’t you meet him?] ー Yes, I could./No, I could not [No, I couldn’t].
Do you not play tennis? [Don’t you play tennis?]ー Yes, I do./No, I do not [No, I didn’t].

※ ① 否定の疑問文の答え方

A: I can’t do such a difficult job.(私にはそんな難しい仕事はできません)

B: Yes, you can.(いいえ、あなたならできます)

A: He is not a gentleman.(彼は紳士なんかじゃないよ)

B: No, he isn’t.(その通り、ひどいやつだ)

② mindのある疑問文

mindのある疑問文に対する答えは、Noの場合は同意、Yesの場合は拒絶を表わします。mindは「いやと思う」という意味だからです。

A: Do you mind if I open the window?(窓を開けてもかまいませんか)

B: No, not at all. (No, go right ahead, please.) (ええ、どうぞ)

A: Would you mind reading it to me?(ちょっと読んで聞かせてくださいますか)

B: I’m sorry I can’t. It’s top-secret.<拒絶>(残念ですが、極秘事項ですので)

平叙文+?=疑問文

平叙文の文尾に疑問符をつけて疑問文にすることがある。驚きやあやしみの念を表わす場合が多く、ややくだけた調子になります。

You have no money?(あなたはお金を持ってないの?)
He has failed again?(彼はまた失敗しちゃったの?)

3-2-2. 特別疑問文

疑問代名詞what, who, which, 疑問副詞when, where, why, howを文の始めに置き、文尾は下げて言う。疑問詞のあとは一般疑問文の語順になる。

Wh-+be+S+〜?

Wh-+do (does, did)+S+V(原形)+〜?

疑問詞は文中で、主語、目的語、補語、修飾語(副詞)などの働きをします。ただし、疑問詞が主語になる場合には、語順は平叙文と同じになります。

Wh- (S)+V(原形)+〜?
Who is the man standing there? ー He is my father.<補語>
(あそこに立っているのは誰ですか ー 私の父です)
Which do you prefer, whisky or brandy? ー (I prefer) Whisky.<目的語>
(ウィスキーとブランディーのどちらが好きですか ー ウィスキーです)
※ この文は特別疑問と選択疑問とが組合わさったものと考えられます。
Who are you waiting for? ー I am waiting for Mary.<目的語>
(誰を待っているのですか ー メアリーを待っています)

※ この文ではWhoは前置詞forの目的であるから、本来Whomとなるべきですが、文頭に来た場合は口語ではWhoを用いることが多いです。
How do you go to school? ー I go to school by bus.<副詞>
(学校へ何で行っていますか ー バスで行っています)
Why did you tell a lie? ー Because he forced me to (tell a lie).<副詞>
(なぜ嘘をついたのですか ー 彼が強要したからです)
Who told you such a thing? ー Tom (did).<主語>
(誰があなたにそんなことを言ったのですか ー トムです)

鸚鵡(おうむ)返し

相手の言ったことが部分的に聞き取れなかった場合などに、わからなかった部分を疑問詞にして、オウム返しに聞くことがあります。

He was born in Athens.において、Athensが聞き取れなかった場合、He was born where?(生まれはどこですって?)、Heが聞き取れなかった場合、Who was born in Athens?(誰がアテネ生まれですって?)と聞きます。

3-2-3. 選択疑問文

選択疑問文はAまたはBを選ばせる疑問文で、語順はまず一般文の形でAを示し、あとにor Bを加えます。

一般疑問文A or B?
Is he an English or an American? ー He is an American.(彼はイギリス人ですか、アメリカ人ですか ー アメリカ人です)
Do you go to school on foot or by bicycle? ー I go to school on foot.(学校へは歩いて行きますか、自転車で行きますか ー 歩いて行きます)

3-2-4. 付加疑問文

平叙文のあとに付加的に付ける短縮形の疑問文。口語文でよく使われます。

肯定文+aren’t you, don’t you?など→肯定の答えを予想する
否定文+aren’t you, don’t you?など→否定の答えを予想する
念を押す気持ちの場合は文尾を下げる。
軽い問いの気持ちの場合は文尾を上げる
You are tired, aren’t you?(疲れているのでしょう)

You aren’t tired, are you?(疲れてはいないのでしょう)
You went there, didn’t you?(あなたはそこへ行ったのでしょう)

You didn’t go there, did you?(あなたはそこへ行かなかったのでしょう)

※ 付加疑問文の(助)動詞は、前の文の(助)動詞に一致します。ただし、一般動詞の場合はdo (does, did)を用います。

命令文 〜 will you?
Let’s 〜, shall we?

命令文やLet’sに付ける付加疑問文は調子を和らげるのに用いられる。命令文にはwill (won’t) you?, Let’sにはshall we?を用います。

Read me the letter, will you?(手紙を読んで聞かせてくれる?)
Let’s go for a drive, shall we?(ドライブに行かない?)

修辞疑問

形式は疑問文であるが、答えを要求するものではなく、反語的に自分の感情を強く相手に伝えようとする文を修辞疑問といいます。修辞疑問とふつうの疑問文との区別は文脈によります。修辞疑問ではふつう動詞または助動詞に強勢を置きます。

Who knows? (= Nobody knows.)(誰が知るもんか ー 誰も知らないさ)
Who can move such a heavy stone? (= Nobody can move such a heavy stone.)(誰がそんな重い石を動かせようか ー 誰にも不可能だ)

次のような修辞疑問の形が口語文でよく使われます。

Why don’t you (Why not) join us?(仲間に入ったらどう)
What would I not give to see her again? (= I would give anything to see her again.)(彼女にもう一度会えるならどんな犠牲でも払う)

3-3. 命令文

命令文は命令、依頼、禁止などを表わす語で、原則として2人称(you)に対するものであるから、明らかな主語(you)は省略し、動詞は常に原形を用いる。命令文にも肯定と不定があります。

Take care of yourself.(体に気をつけなさい)
Hurry up, and you will catch the first train.(急げば始発電車に間に合いますよ)

命令文の前にPleaseを付けるか、文尾にwill you?付けると丁寧な表現になり、「依頼」する文になる。また、won’t you?を付けると、「勧誘」を表わす文になる。

Please give me something to eat.(どうぞ私に何か食べる物をください)
Lend me some money, will you?(お金を少し貸していただけませんか)
Have more coffee, won’t you?(もっとコーヒーを召し上がりませんか)

※ この2つの文は、Will you lend me some money?Won’t you have more coffee?のような疑問文でも表現できる。このほか、依頼・勧誘には疑問文で表わす種々の表現があります。

3-3-2. 否定の命令文

否定の命令は「〜するな」という禁止の意味となる。動詞の原形の前にDon’tやNeverを置きます。

Don’t(Never)+ V(原形)+ 〜.
Don’t make the same mistake again.(二度と同じ間違いをいsてはいけません)
Never be so late again.(もう二度とこんなに遅刻してはいけませんよ)

3-3-3. Letを用いた命令文

3-3-3-1. 命令の内容が話し相手を通じて間接的に1人称または3人称に向けられるもの

Let me [us] + V(原形)〜.

Let him [her, them] + V(原形)〜.
Let me go.(私に行かせてください)
Please let us know when you will arrive.(いつ到着するか私達に知らせてください)
Let him say what he likes.(彼に言いたいことは言わせておけ)
Let Mr. Brown go to the park.(ブラウン氏をその公園に行かせなさい)

Let usが「〜しよう」という「提案」「勧誘」の意味を表わす場合があります。この場合はふつうLet’sと短縮されます。

Let’s meet at the station at ten.(10時に駅で会いましょう)
Let’s go to the movies together.(一緒に映画に行こう)

3-3-3-2. 否定の形にはDon’t を付ける

Don’t let him be idle.(彼をぶらぶらさせておいてはだめだ)

※ Let’sの否定形はLet’s notとなります。
Let’s not play on the street.(通りで遊ぶのはやめよう)
ただし、イギリス英語にDon’tlet’s, 米口語にLet’s don’t があります。
Let’s don’t rush her.(彼女をせかさないようにしよう)(米口語)
Don’t let’s talk about it.(その話はやめよう)

注意すべき命令文

① 特に注意を引いたり、対照したりするために主語のyouを付けることがあります。この場合はふつうyouを発音する。
You study harder.(もっと一生懸命に勉強しなさい)
Don’t you forget to bring a dictionary.(辞書を持って来るのを忘れるなよ)

(ちなみに、B’zの「裸足の女神」や、Beatlesの「Blue Jay Way」にも命令文にyouが入っている歌詞がありますね!調べてみてください)

② 命令文を強めるためにDoを前に付ける場合があります(第24章も参照)。この場合もDoを強く発音します。

Do keep quiet.(絶対に静かにしていなさいよ)
Do come and see us tomorrow.(ぜひ明日遊びに来てください)

命令文のいろいろ

Speak English. 英語を話せ
Speak English, will you? 英語を話してくれませんか
Speak English, won’t you? 英語を話していただけませんか
Don’t speak English. 英語を話すな
Please speak English. 英語を話してください
Let him speak English. 彼に英語を話させろ
Let’s speak English. 英語を話そう
Let’s not speak English. 英語を話すのはやめよう

Let me seeとLet me try.

1. Let me see your book.は「貴方の本を見せてください」ですが、Let me see.という表現は会話で「そうですねー、えーと」などの言葉の繋ぎに使う表現です。

2. 日本の学校では生徒は教室で手を上げて「ハイ、ハイ」といいますが、英語ではLet me try.(私にやらせてください)といいます。日本語の方がだいぶ簡単です。


3-4. 感嘆文

感嘆文は、驚き、喜び、感嘆など人の感情を表わす文で、文尾に感嘆符(!)を付けます。HowまたはWhatで始まる文が多い。

3-4-1. 形容詞や副詞を強める

How + 形容詞(副詞)+ S + V!
How beautiful this flower is!(この花は何て美しいのでしょう)
How fast he runs!(彼は何て速く走るのでしょう)

※ 疑問文と紛らわしい場合があるので、注意しましょう。

How + 形容詞(副詞) + S + V! How tall he is!<感嘆文>

How + 形容詞(副詞) + V + S? How tall is he?<疑問文>

3-4-2. 名詞の意味を強める

What a [an] +形容詞+名詞+S + V!
What a tall man he is!(彼は何と背の高い人なんだろう)
What a pretty dress she has!(彼女は何て素敵な副を持っているんでしょう)

ビートルズの「Baby You’re A Rich Man」に感嘆文があります。

Baby You’re A Rich Man What a thing to do!

3-4-3. 注意すべき感嘆文

感嘆文は強い感情を表すものであるから、必ずしも完全な文の形をとっていないものも多い。

Oh, how wonderful!(まあ、何て素晴らしいんでしょう)
What a terrible accident!(何て恐ろしい事故!)
Well done!(でかしたぞ)

感嘆文の中に祈願文を含めることもあります。祈願文の述部にはmayを用いるか、仮定法を用います。

May he rest in piece!(彼の冥福を祈る)
May God bless you!(神の恵みあらんことを)
If only John were alive!(ジョンが生きてさえいてくれたらなあ)

3-5. 構造による文の種類

文を「S+V」の関係がいくつ含まれているか、それらの「S+V」がどういう関係にあるかなどの構造の上から分類すると、次の3種類になります。

3-5-1. 単文

「S+V」の組み合わせが1つだけの文。

S + V
I like spring [the] best.(私は春が一番好きです)
He is not so much a genius as a hard worker.(彼は天才というよりはむしろ努力家なのだ)

※ 文の種類は文の長さとは無関係で、かなり長い文が単文になる場合があります。

The old Japanese custom of refusing out of politeness is going out of style in recent years.(礼儀上遠慮するという古い日本の習慣は近年廃れつつある)

3-5-2. 重文

「S+V」の組み合わせが2つ以上あって、それらが等位接続詞(and, but, or, so, forなど)によって、対等の関係で結ばれている文。

S + V and [but, or, so, for] S + V
The sun rose and the fog dispersed.(日が昇り、霧が晴れた)
It’ll rain this morning for the barometer is falling.(夜には雨が降るでしょう。気圧計(晴雨計)が下がっていますから)

対等の関係にある「S+V」を等位節といいます。

3-5-3. 複文

「S+V」の組み合わせが2つ以上あって、それが従属接続詞(that, as, whenなど)や関係詞、疑問詞で結ばれている文。一方の「S+V」が、もう一方の「S+V」の一部に含まれていることが多い。

S + V + that など + S + V
Father often tells us that honesty is the best policy.(正直は最善の策であると父はよく私達に言います)
The melon (which) I ate this morning was really delicious.(今朝食べたメロンは実に美味しかった)

従属接続詞で導かれた「S+V」を従属節といいます。

同じ内容を単文・重文・複文で表現できる

Being sick, I couldn’t go out.(病気だったので、外出できなかった)<単文>
I couldn’t go out, for I was sick.

I was sick and I couldn’t go out.<重文>
I couldn’t go out, because I was sick.

As I was sick, I couldn’t go out.<複文>

次は名詞について見てみましょう。

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  • 第1章:文の構造
  • 第2章:5文型
  • 第3章:文の種類
  • 第4章:名詞
  • 第5章:冠詞
  • 第6章:代名詞
  • 第7章:形容詞
  • 第8章:副詞
  • 第9章:動詞
  • 第10章:助動詞
  • 第11章:接続詞
  • 第12章:関係詞
  • 第13章:前置詞
  • 第14章:群動詞
  • 第15章:比較構文
  • 第16章:否定構文
  • 第17章:受動態と能動態
  • 第18章:仮定法
  • 第19章:不定詞
  • 第20章:分詞
  • 第21章:動名詞
  • 第22章:話法
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  • 第24章:強調
  • 第25章:省略
  • 第26章:名詞構文
  • 第27章:無生物主語
  • 第28章:挿入構文
  • 第29章:英語独特の会話表現
  • 第30章:英会話の決まり文句
  • 第31章:会話表現の特徴
  • 第32章:会話表現の発音
  • 第33章:覚えるべき会話表現
  • 第34章:誤解しやすい会話
  • 第35章:韻を踏んでいる歌詞
  • 第36章:お決まりのフレーズ
  • 第37章:教科書と日常の英語
  • 第38章:Beatlesの頻出単語
  • 第39章:英語の咄嗟の一言
  • 第40章:話しかけるフレーズ
  • ビートルズの曲名に基づく索引(a,b,c,…)
  • 英国オリジナルアルバムの発表順に基づく索引
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