第11章 英語の接続詞

英文とその構成要素

Contents

第11章 接続詞

接続詞は語・句・文を連結して、相互の繋がりをはっきりさせる役割を果たします。第11章では接続詞の種類とその用法を見ていきます。

ビートルズなどの洋楽歌詞に特に興味がない方は、下記の引用部分を飛び越えて文法のセクションへ飛ぶこともできます。↓

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞 For

Yes it Is For red is the colour that my baby wore(なぜなら赤は僕の恋人が身につけている色だから)
P.S. I Love You As I write this letter send my love to you(この手紙を書きながら君に愛を送るよ)
Another Girl For I have got another girl(だって別の(もう1人の)恋人ができたんだ)
Every Little Thing For I know love will never die(だってこの愛は終わらないことを僕は知っているから)
Ticket To Ride For she would never be free when I was around
I Will For the things you do endear you to me(なぜなら君のすることが僕を惹き付けてやまないから)
Hey Jude For well you know that it’s a fool who plays it cool(だって君もよく知っているように冷静に構えるのは何て愚か者のすることか)
Let It Be For though they may be parted

There is still a chance that they will see(というのも、別れてしまうかもしれないが
それでもまた会うチャンスがあるだろうから)

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞句 Of all

I’m A Loser Of all the love I have won or I have lost(勝ち取ったり破れたりしたいろいろな恋の中で)

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞 because

Because Because the world is round(地球が丸いから)

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞 as

Ob-la-di, Ob-la-da Molly says this as she takes him by the hand(モーリーは彼の手をとりながらこう言う)

ビートルズの曲に出てくる Now that〜

Baby You’re A Rich Man Now that you know who you are(君が誰であるか知った今、…)

ビートルズの曲に出てくる While

While My Guitar Gently Weeps While my guitar gently weeps(僕のギターがすすり泣いている間)

ビートルズの曲に出てくる接続詞の like

Don’t Let Me Down Nobody ever loved me like she does(今まで彼女のように愛してくれた人はいない)
このlikeは接続詞で、「…の[する]ように」とか、「《口語》まるで…のように,あたかも…らしく《非標準的用法》」とかの意味になります。
Please Please Me Please please me like I please you(僕が君を喜ばせるように僕を喜ばせておくれ)

11-1. 接続詞の種類

等位接続詞 従属接続詞
and, but, or, nor, so, for, onlyなど that, if, whether, when, while, till, until, since, after, before, as, because, now (that), seeing that, unless, supposing, providing, provided, etc.
both A and B, A as well as B, not only A but (also) B, either A or B, neither A nor Bなど no sooner 〜 than …, hardly [scarcely] 〜 when [before] …, so [such] 〜 that …, for fear (that) 〜 should [would, might] …, so (that) 〜 can [will, may] …, in order that 〜 may [might] …, as A, so B, etc.

both A and B, so [such] 〜 that …などのように、2つ(以上)の語・句・節を呼応させて結びつける働きをするものを相関接続詞といいます。

11-1-1. 等位接続詞

語と語、句と句、文と文を、対等の関係で結ぶ
He went but I stayed.(彼は行ったけれど(しかし)私はとどまった)

この文は、次のように区切ってみても、全体としての意味は変わらない。

→ He went. (But) I stayed.

このように、等位接続詞は自立できる文と文を連結する。

文中に含まれるSV関係を「節」という。等位接続詞で結ばれたこの対等の節を等位節といいます。

11-1-2. 従属接続詞

主語・目的語・補語になる名詞節を導く接続詞
条件や時などを表す副詞節を導く接続詞

上と同じ方法で次の文を考えてみましょう。

he came to Japan when he was still young.(彼はまだ若い時に来日した)

→ He came to Japan. When he was still young.

このように2つに分けると、接続詞(when)で始まる文は、「まだ若かった時に」だけで、「何をしたのか」がわかりません。このように、従属接続詞に導かれた文は、自立できません。

従属接続詞に導かれた文を従属節という。従属接続詞は、語や句を結ぶことはありません。

11-2. 等位接続詞

主な等位接続詞の用法を次に見て行きましょう。

11-2-1. and(A+Bの+の役目をする)

11-2-1-1. 語を結ぶ

cats and dogs(猫と犬)

We sang and danced.(私達は歌ったり踊ったりした)

同一語を重ねて強める場合がある

同一語を重ねて強める場合があります。

miles and miles(何マイルも何マイルも)

She talked and talked.(彼女はしゃべりまくった)

11-2-1-2. 句を結ぶ

He worked by day and by night.(彼は昼も夜も働いた)

11-2-1-3. 文を結ぶ

He spoke and all was silent.(彼が口を開いた、すると満場シーンとなった)

11-2-1-4. 命令文+and「〜せよ、そうすれば」

Hurry up, and you will be in time for the bus.= If you hurry up, you will be in time for the bus.(急げ、そうすればバスに間に合うよ)

andはいつも「そして」ではない

上の例でわかるように、andはいつでも「AそしてB」ではない。次の用法も重要である。and「それなのに」=and yet

He promised to come and didn’t.(彼は来ると約束したのに来なかった)

ham and eggsは単数扱いか

A and Bで+の関係になっていても、A, Bが別物でなく、一方に含まれていたり、同一物だったりすることがある。従って、(A+B)で単数扱いになる。この場合、andの発音はすべて弱形になる。

ham and eggs(ハムエッグス)

He is a statesman and poet.(彼は政治家で詩人だ)

It’s nice and cool(= nicely cool)(快適に涼しい)

11-2-2. but(「だが」、「しかし」)

11-2-2-1. 語を結ぶ

a kind but strict teacher(親切だが厳しい先生)

11-2-2-2. 句を結ぶ

I came here not to blame but to praise you.(私はあなたを責めるためでなくほめるためにここに来たのよ)

11-2-2-3. 文を結ぶ

He is an able man, but the problem is too hard for him.(彼は有能ではあるがその問題は難しすぎる)

11-2-2-4. not A but B「AではなくてB」

He is not my father but my brother.(父ではなくて兄だ)
このbutは「しかし」ではない。

11-2-2-5. (It is) True (that) 〜, but…「なるほど〜だが…」

It may 〜, but…「なるほど〜だが…」

It may be good, but it it’s expensive.(なるほど物はよいでしょうが、値段が高い)

11-2-2-6. but that「〜ということがなければ」

この用法はやや固い文語的な表現ですが、イギリス人の書くエッセイなどに現代でも時々見られます。

I wouldn’t believe it but that I saw it myself.= I wouldn’t believe it if I didn’t see myself.(自分の目で見たのでなければ信じないだろう)

11-2-3. or(「AまたはB」、「すなわち」)

11-2-3-1.「AまたはB」 選択

this or that(これかあれか)

Was it red or brown?(それは赤でしたかそれとも茶色でしたか)

You can go or stay.(貴方は行っても残ってもいいよ)

11-2-3-2. 「すなわち」 言い換えや説明

an escalator or a moving staircase(エスカレーターすなわち動く階段)

※ ここでは、言葉を補足的に言い換えているから、「または」ではなく、「すなわち」「つまり」という意味になります。

he is shy, or (rather) unsociable.(彼は内気なんだ、というよりむしろ交際嫌いと言った方がいい)

このように、or (rather) の形で、言い違いを訂正するのにも使います。

11-2-3-3. 「命令文+or」「〜せよ、さもないと」

Now, listen to your doctor, or you won’t get well.= If you don’t listen to your doctor, you won’t get well.(さあ、医者の言うことを良く聞きなさい。さもないと直りませんよ)

11-2-3-4. 命令文に準ずる文のあとのor

mustなどを含む命令文に準ずる文のあとでも用いられます。

All the animals must have water, or (else) they will die.(すべての動物には水がなくてはならない。さもないと死んでしまう)

11-2-3-5. You orI are〜.かYou or I am〜か

1 A or Bが主語のとき動詞はBの人称と数に合わせる。

You or I am mistaken.(君か私かが間違っている)
2 「親切でも正直でもない」などと言う時は、and を使わずorにする。つまり、

Her mother cannot read or write English.(彼女の母親は英語を読みも書きもできない)

これらのorをnorとしてもよいが、orの方が口語的。(cf. neither A nor B)

11-2-4. nor(〜もまた…でない)

11-2-4-1. 「〜もまた…でない」 否定文に続いて

He hasn’t gone, nor do I think he will go.(彼はまだ出掛けていないし、出掛けるとも思えない)

この場合のnor以下の語順に注意。SVの語順が疑問文と同じになる。

11-2-4-2. neither 〜 nor 〜

Mother was neither in the house nor in the garden.(母さんは家の中にも庭にもいなかった)

11-2-5. so「それで、そんなわけで」

The children didn’t behave themselves, so their mother punished them.(子供達は行儀が良くなかった。そこで母親が罰を受けた)
これはand soとなることもある。

11-2-6. for「というのは」 前文の内容に理由を付け加える

I think he will succeed, for he has talent.(思うに彼は成功するだろう。というのは才能があるから)
forは文語で、口語では従属接続詞のbecause, since, asなどがよく使われる。

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞 For

Yes it Is For red is the colour that my baby wore
Another Girl For I have got another girl
Every Little Thing For I know love will never die
Ticket To Ride For she would never be free when I was around
I Will For if I ever saw you, I didn’t catch your name

For the things you do endear you to me
Hey Jude For well you know that it’s a fool who plays it cool
Let It Be For though they may be parted
There is still a chance that they will see

11-2-7. only 「ただし」「ただ」

He is always ready to make a promise, only he seldom keeps it.(彼はいつでもすぐに約束する。ただし、めったにそれを守らないが)
意味はbutに近いが、butより弱く、コンマのあと、または独立文の始めに用いる。口語体によく使われる。

11-3. 名詞節を導く従属接続詞

名詞節を導く接続詞にはthat, if, whetherがあります。

11-3-1. 主語になる場合

That he will win is certain.= It is certain that he will win.(彼が勝つことは確かだ)
It is doubtful whether he will ever come.(彼が果たして来るかどうかは疑問だ)

11-3-2. 目的語になる場合

I don’t think (that) he will come.(彼は来そうにないと思う)
I don’t think it necessary that she studies French.(彼女がフランス語を勉強する必要はないと思う)
I don’t know if the report is true.(その報告が本当かどうかわからない)
I asked him whether he likes it (or not).(私は彼にそれが好きかどうか聞いた)

※ ① say, think, suppose, hope, believe, be sure, be afraidなどのあとではthatはたいてい省略されます。ただし、仮目的語が使われた場合の真目的語を表すthatは省略できません。

② 目的語の節では、ifとwhetherは交換できることが多いですが、ifの方が口語的です。このifを「もしも」と間違えないように注意します。

11-3-3. 補語になる場合

The trouble is (that) he has no money.(困るのは彼がお金を持っていないことだ)

このthatが省略され、代わりにコンマが入っていることが多い。→The trouble is, he has no money.
The point is whether he will succeed or not.(重要なことは彼が成功するかしないかである)

11-3-4. 同格になる場合

that節が前の名詞の内容を補足説明して、「〜という…」の意味になる。

I have the feeling that I’ve been here before.(前にここへ来たことがあるという気がする)
They came to the conclusion that they were in the right.(彼らは自分たちが正しいという結論に達した)

11-3-5. どんな名詞が同格のthat節をとるか

上の例文の、I have the feeling that…=I feel that…;They came to the coclusion that…=They concluded that…のように、名詞に対応する動詞表現がthat節を目的語にとるものに多いです。上例のほかに、idea, thought (考え), impression (印象), belief (確信), doubt, fear, knowledge, fact, newsなどがあります。また、くだけた口語では、doubt, idea, feeling, impressionなどはあとのthatが省略されることも多いです。

I had no idea you were planning to come here.= I didn’t know (that) you were planning to come here.(貴方達がこちらへ来ようとしているなんて知らなかった)

11-3-6. 「名詞+that節」を正しく把握する

1 There is a rumor that she will soon get married.(噂ではあの子はやがて結婚するということだ)
that節はa rumorの同格の名詞節(〜という)。thatは接続詞。
2 It’s merely a rumor that is sometimes published by weeklies.(週刊誌が時に流す噂でしかない)
that節はa rumorを修飾する形容詞節。thatは関係代名詞。

同格節を導くthatか、関係代名詞のthatかを見極めるには、従属節の中でthatがどういう働きをしているかを見ればよいです。従属節中で文の主要素(S,O,C)または前置詞の目的語となっていれば関係代名詞、そうでなければ同格を導く接続詞です。

11-4. 副詞節を導く従属接続詞

従属接続詞には時、理由、条件、譲歩、様態、制限などを表す副詞節を導くものがあります。

11-4-1. 時を表すもの

when, while, till, until, since, after, before, as, onceなど
Let’s start when she comes.(彼女が来たら出発しよう)

whenだからといって、いつも「〜ときに」ではない。次の文ではwhenに対照の気持ちがある。

I have only three dishes when I need five.(皿が5枚要るのに3枚しかない)
I met him while I was travelig.(私は旅行中に彼と会った)
he won’t come till you call him.(電話をかけるまで彼は来ないよ)
Until he comes back, we can do nothing.(彼が戻ってくるまで何もできません)
The boy went on and on until he found himself in a strange forest.(少年はどんどん行くとやがて不思議な森に入っていた)
※ 上例の訳に注意。多くはuntilの前にコンマがある。
It’s ten years since I left home.= Ten years have passed since I left home.(故郷を出て以来10年経つ)

※ このほか米語ではIt has been ten years since I (have) left home.と前半を完了形にすることが多い。

since節は完了形になることもある。
She left after he (had) arrived.(彼が着いてから彼女は発った)
It was not long before he came.(彼が来るまでには長くはかからなかった→間もなく彼は来た
Just as I was speaking, there was a loud explosion.(ちょうど私が話していたとき大爆発音がした)
She sang as she washed.(彼女は洗濯しながら歌を歌った)

※ あとのasはwhileと同じ感じであるが、whileよりも両方の動作の同時進行の感じが強い。asは「〜している最中」、「〜しながら」という感じで、whenと比べると、whenは「〜の時(ある時点)」という感じである。
Once you begin, you must continue.(一旦始めたら続けてやらなければならない)

※ ① as soon as〜やthe moment〜は本来接続詞ではないが、「〜した瞬間に」という意味で、接続詞の働きをしている。
As soon as (= The moment) we arrived at the station, the train started.(駅へ着いたとたんに列車は発車した)
② Every time I saw him, I remembered his father.= Whenever I saw him, I remembered his father.(彼と会う度に彼の父親を思い出した)
これも、By the time you come home, …(あなたが帰って来るまでには…)などと同様、接続詞に使われる。また副詞も接続詞の働きをすることがある。

ビートルズの曲に出てくる Whileの例

While My Guitar Gently Weeps While my guitar gently weeps

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞 as の例

Ob-la-di, Ob-la-da And Molly says this as she takes him by the hand

And as he gives it to her she begins to sing

11-4-2. 接続詞か前置詞か

Put out the light before you leave the room.(接続詞+文)

Put out the light before leaving the room.(前置詞+動名詞)
(部屋を出る前に明かりを消して!)


※ 前置詞のbeforeのあとは動名詞になることに注意。

11-4-3. 理由を表すもの

because, since, as, now (that), seeing thatなど
Because she is cheerful, we love her.(あの子は元気がいいので、我々は好きだ)
I could hear their whispers as the door was half open.(扉が半分開いていたので連中のささやき声が聞こえたのです)
Since the footprints are fresh, I’m sure the bear is around.(足跡が新しいので熊はきっと近くにいる)
Now (that) you are well again, you can travel.(また元気になったんですから旅行してもいいですよ)

ビートルズの歌詞に出て来る接続詞 becauseの例

Because Because the world is round

11-4-4. because, as, since, now (that)の違い

直接的原因や理由を述べるのにはbecauseが最も一般的で、asはbecauseよりも弱いです。sinceが導く理由の内容は主に「事実」であって、理論上のものでないことが多いです。口語でnow (that)のthatはよく省略される。意味はほぼsinceと同じです。

ビートルズの曲に出てくる Now that〜の例

Baby You’re A Rich Man Now that you know who you are

11-4-5. becauseとbecause ofを混同しないように注意

because ofは前置詞だからあとに文を置いてはいけません。

The game was called because of rain.

The game was called because it rained [began to rain].
(雨のためコールドゲームになった)

11-4-6. 条件

if, unless, supposing, providing, provided, in caseなど
If it is raining, I’ll stay here.(雨が降っているならとどまるよ)
The snow will melt unless the weather gets colder.= The snow will melt if the weather does not get colder.(天候がこれ以上寒くならないなら雪は溶けるだろう)
I’ll go providing my experience are paid.(旅費を払ってもらえるなら参りましょう)
In case I (should) forget, please remind me of my promise.(もし忘れていたら、約束のことを思い出させてください)

supposing, providedはprovidingと同じに使われるが、文頭へ来ることが多いです。また、あまり口語的ではありません。また、これらの代わりに、Suppose〜.(〜と考えてごらん)がよく使われます。

11-4-7. 譲歩

though, although, (evena) if, no matter what [who, when, etc.], whether 〜 orなど
Although he is young, he is prudent.(彼は若いが慎重だ)
Even if you don’t like it, you must do it.(たとえいやでもそれをしなければならない)
He never changed his mind, no matter what happened.= He never changed his mind, whatever happened.(たとえ何が何が起こっても、彼は気持ちを変えなかった)
Whether you win or lose, you must play fair.(たとえ勝とうが負けようが正々堂々と闘わなければならない)

① thoughとalthoughではalthoughの方が形式的で文頭に多く使われますが、厳密な区別はありません。
② 関係詞、疑問詞で譲歩を表すことがあります。

ビートルズのYour Mother Should Knowの歌詞に出て来るThough

Your Mother Should Know Though she was born a long, long time ago, your mother should know

11-4-8. 様態

as, as if, as though, like(米口語)など
Do as you are told.(言われたとおりにしなさい)
He looks as if [though] he has seen a ghost.(彼は幽霊を見たような顔つきをしている)
It turned out like you said.(君の言ったようになったよ)

① likeは米口語でas, as ifの代わりによく使われます。
② asはほかに比例を表すこともあります。As he grow older, he became healthier.(年をとるにつれて、ますます元気になった)

11-4-9. 制限

as [so] long as, as [so] far asなど
You can come as long as you don’t bother me.(邪魔しない限り来てもいいよ)
He won’t come as far as I know.(私の知る限り、彼は来ない)

① as long asは「時間的なものの範囲」= (if only, while), as far asは「程度等の範囲」, やや古い形で、in so far asというのもあります。

11-5. 相関接続詞

日本語の場合でも「AとB」というところを強めて、「AだけでなくBだって〜」などということがあります。このような2語以上が呼応して結合する働きをするものが相関接続詞です。

11-5-1. 等位接続詞

11-5-1-1. both A and B「AもBも」
B as well as A「Aと同じくBも」
not only A but (also) B「AばかりでなくBも」

This book is both interesting and instructive.(この本は面白いと同時にためにもなる)
Experience as well as knowledge is vital to success in life.(知識に加えてまた経験も世間で成功するのには肝要なのだ)
His name is known not only in Japan, but (also) in Germany.(彼の名前は日本だけでなく、ドイツでも知られています)

等位接続詞と同じように、結ばれるA, Bはふつう名詞と名詞、副詞句と副詞句というように文法上同じ働きのものです。

Both you and he are~.
He as well as you is〜.
Not only you, but also he is〜.

both A and BではAB間に軽重はありませんが、B as well as Aは、Bにやや重みをつけた表現です。not only A, but also Bは、Bに重みがあります。従って、動詞の人称・数は、B as well as Aも、not only A, but also BもBと一致します。

11-5-1-2. either A or B「AかBかどちらか」「AでもBでも」
neither A nor B「AもBも〜でない」

We must take either Chinese or Malay.(私達は中国語かマレー語のどちらかをとらなければならない)
Neither I nor she knows it.(私も彼女もともに知らない)

either A or B, neither A nor Bでは、数・人称はBに一致する。

11-5-2.従属接続詞

11-5-2-1. no sooner 〜 than …
hardly [scarcely] 〜 when [before] …「〜するが早いか…」

No sooner had she heard the news than she wept for joy.(彼女はその知らせを聞くが早いかうれし泣きをした)
The car had hardly [scarcely] started when [before] I heard my name called.(車が出発するかしないかのうちに、私の名前が呼ばれているのが聞こえた)

no sooner 〜 than …もhardly [scarcely] 〜 when [before] …も文語的で物語調です。ふつうはAs soon as she heard the news, she wept … とか、Immediately after the car started, I heard… (車が出発した直後…)のように言います。書き換えた文の時制はNo sooner had she heard the news than she wept for joy.がAs soon as she heard the news, she wept for joy.のように過去完了が過去になっていることに注意が必要です。

11-5-2-2. so 〜 (that)…
such 〜 that「とても〜なので…だ」

He worked so hard (that) he passed the examination.(彼は非常に一生懸命勉強したので、試験に受かった)
The audience made such a noise that I couldn’t hear the speaker.(聴衆の騒ぎがあまりひどいので、話が聞こえなかった)

so[such] A that Bで、Aが原因、Bが結果(AだからB)。soは副詞だから、Aは形容詞、副詞、動詞。suchは形容詞だから、suchだけ、またはsuch+a (an)+名詞。この場合、冠詞の位置に注意。such〜that…よりso〜that…の方が多い。so〜(that)…のthatを省くのは米口語。

so〜that「…のように〜だ」

The bridge is so made that it opens in the middle.(その端は真ん中が開くようにできている)の文のso〜that…は、「…するように」という意味のso〜that…です。一般に動詞(過去分詞の形も含めて)がso〜thatに挟まれると、この意味になります。

11-5-2-3. so (that) 〜 can [will, may] 「〜するように」
for fear (that)…should [would, might]「〜しないように」—目的を表す

He turned off the radio so (that) the baby could sleep well.(彼は赤ん坊がよく眠れるようにラジオを消した)
I didn’t tell you the truth for fear (that) you would be angry.(あなたが立腹するといけないので、真実を話さなかったのです)

① so (that) 〜 can [will, may] not…は「…しないように」の意味。
② 一般にso (that) 〜 canのthatが省略されるのは米口語。
③ 助動詞のcan, will, mayなどは、文の内容により使い分けられる傾向があります。

その他の目的構文

このほかに、lest〜(should)…「…しないように」があります。shouldを使うのはイギリス語法。shouldの有無にかかわらず、動詞は原形を用います

He ran away to a safer place lest he (should) be seen.(見られぬようにもっと安全な場所に逃げた)

また、in order that 〜 may…「…するために」もあります。

The building was heavily guarded in order that the rioters might not break in.(暴徒が乱入しないようにその建物は厳重に警備された)

この2つはいずれもあまり現在使用されなくなってきている表現で、so(that)can [will] (not)…やin case 〜(should)…を使って表すことが多いです。

11-5-2-4. (Just) As A, So B「ちょうどAであるように、そのようにBだ」

As rust eats iron, so care eats heart.(さびが鉄を腐食するように、(そのように)苦労は心を害する(諺)。)

文章の進み方の目印となる接続語句

文中の段落をはっきりさせて文章の進み方をわかりやすくする語句があります。接続詞よりも副詞であることが多いですが、広い意味での接続詞として、ここに主な語句をを挙げます。

to begin with まず始めに
in the first place まず第一に
moreover さらに、その上、なお
secondly 第二に、次に
finally 最後に、結局
now さて
that is (to say) すなわち、つまり
for example [for instance] たとえば
in other words 言い換えれば、すなわち
as a result その結果として
therefore それ故、したがって
hence だから、故に
however けれども、しかしながら
in short 手短に言えば、要するに
If so〜, then… もしそうだとすれば
if not もし…でなければ
in sum 要するに、つまり

次は関係詞について見てみましょう。

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  • 第1章:文の構造
  • 第2章:5文型
  • 第3章:文の種類
  • 第4章:名詞
  • 第5章:冠詞
  • 第6章:代名詞
  • 第7章:形容詞
  • 第8章:副詞
  • 第9章:動詞
  • 第10章:助動詞
  • 第11章:接続詞
  • 第12章:関係詞
  • 第13章:前置詞
  • 第14章:群動詞
  • 第15章:比較構文
  • 第16章:否定構文
  • 第17章:受動態と能動態
  • 第18章:仮定法
  • 第19章:不定詞
  • 第20章:分詞
  • 第21章:動名詞
  • 第22章:話法
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  • 第24章:強調
  • 第25章:省略
  • 第26章:名詞構文
  • 第27章:無生物主語
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  • 第31章:会話表現の特徴
  • 第32章:会話表現の発音
  • 第33章:覚えるべき会話表現
  • 第34章:誤解しやすい会話
  • 第35章:韻を踏んでいる歌詞
  • 第36章:お決まりのフレーズ
  • 第37章:教科書と日常の英語
  • 第38章:Beatlesの頻出単語
  • 第39章:英語の咄嗟の一言
  • 第40章:話しかけるフレーズ
  • ビートルズの曲名に基づく索引(a,b,c,…)
  • 英国オリジナルアルバムの発表順に基づく索引
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